《MUMEI》

「まぁ、僕が貧血持ちだって事を知っている人は──いなかったからね」

「薬ないとヤバいのか」

「倒れなかっただけ増しさ」

「倒れんのかよ!?」

ヤバいじゃねーかよ

オイ‥。

「んで‥帰れんのか」

「ぁぁ、もう少し休めば‥。というか君、随分と気遣うね」

「きっ‥気遣ってなんかねーよ、オマエがそんなんだって知らなかったから‥ちょっと‥」

「フッ‥」

「ンだよ‥笑ってる余裕あんなら──」

「君がいると、不思議と笑えてきてね」

「ッ‥それって、アタシをバカにしてんのか?」

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