《MUMEI》

夕方──

白兎と部屋を出てから

黒兎と3人で庭に出て

空を見とった。

「明日もええ天気になりそうやな──」

「そうですね(微笑)」

「うん♪」

「アリス」

「?」

「ハクとはまだやっているのか」

「ぁ、うん‥///」

「楽しげだな、随分と」

「ぇ、ぁ‥せやっ、明日は2人にお兄ちゃんやってもらおかな」

「2人に‥?」

「うんっ。ほしたら、黒兎も楽しいやろ?(笑)」

「‥別に俺は」

≪ぎゅうっ≫

「なっ‥アリス‥?」

「忘れんといてや? ウチは、2人が大好きやねんで(微笑)」

「///‥分かっている」

「ほな、明日な♪」

「‥ぁぁ」

そう言うてから

黒兎は

ちょっとだけ笑うた。

髪に隠れて見えへんけど‥

左側の緋色の瞳も──

きっと今は優しい目をしとる。

「なぁ、ウチがホンマの妹やったらどないやと思う?」

「ぇ‥」

「本当の‥妹‥?」

2人はビックリしたみたいで‥

お互いに顔を見合わせた。

それから

ウチをマジマジと見つめて──

何か考えとった。

「どないしたん‥?」

「ぃゃ、お前が妹だったら──さぞかし忙しいだろうな、と」

「な‥何やのそれぇ」

黒兎てば‥。

「クロウ、思っても無い事を──(苦笑)」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「気にしないでアリス、只──僕達も同じ事を考えていたから(微笑)」

≪キョトン≫

「同じコト‥?」

「だよね、クロウ?(微笑)」

「‥ぁぁ、そうだったな」

「ぇ──」

ビックリした。

2人がそないなコト思てたやなんて。

意外やなぁ──。

でも

やっぱり嬉しい。

「おーきになっ♪」

ウチは

2人共大好きや。

執事としても

お兄ちゃんとしても。

ホンマに──

大好きや。

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