《MUMEI》
→怖いオジサン←
しばらくそうしていると、


雨がポツポツと降り出して来た。


ゲッ!


最悪!!


ホント僕ついてないなあ……。


バックを頭の上に被せて雨を凌ごうと立ち上がった。


すると、


突然バックがフワリと持ち上がった。


今度は盗みかよっ


慌てて追いかけようとして飛び出すと、


思いきり誰かにぶつかった。


「わっ!


すみません!!」


「や、大丈夫だよ。」


優しい口調の割りにはの太く低い声で言われ、


立ちすくんでしまった。


誰?


恐る恐る見上げると、


オジサンがこちらを見下ろしていた。

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