《MUMEI》

私が行かなかったら、悠斗は必ず私の部屋に来る。

そう思って、10時前には布団に入った。

寝たふりをしようとしたのだ。

それを見て、諦めてくれたらいいなと思っていた。

そして、10時になった。

私はビクビクしていた。

夕方に悠斗が部屋に来た時、私は強気に言っていたけど、実際はとても怖かった。

少しでも、弱い所を見せると、その時点で終わりだと思った。

だから、弱い自分を抑えて、必死に強気だという所を見せていた。

でも、今は強気になれる状態ではなかった。

震えるなと自分に言い聞かせながら、待っていた。







そして・・・来た!!

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