《MUMEI》 「あ、夢羽、悠斗ただいま。こんな所で何してるの?」 そう聞かれて、私は何と答えればいいか、一瞬迷った。 「えっ!なんでもないよ。ちょっとお兄ちゃんと話してただけ」 「そっか。2人は昔から仲が良いからね。悠斗、受験勉強やってたの?」 「うん、やってたよ。今は休憩中。もうそろそろやり始めようと思ってた所だよ」 「それならいいけど」 悠斗は何もなかったかのように、お母さんと話していた。 「母さんには言うなよ」 私にその一言だけ言って、悠斗は部屋に戻った。 前へ |次へ |
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