《MUMEI》

『考えときます。』


そう言ってファミレスを出た。


練習に行く為に駐車場に向かった。


なんでかは知らないけど珍しく恭介も付いて来た。







「僕今日帰りバイトだから送れないよ?」


「ヤマトに頼むからい〜よ。」


「あ〜、
その手があったか。」


「…なぁクロ?」


「何?」


「練習会には不参加でよくね?」


「何で?」


「ぶっちゃけさ、


姉貴俺のことあんまよく思ってね〜んだよ。


つ〜か…


お前とヤマトのこともよく思ってないと思う…」


「それは、
僕たちが推薦を断ったから?」


「まぁそうだな。」


「…ふ〜ん。
…いんじゃない?」


「何が?」


「嫌われてても関係ないじゃん。


てか、


その方がやりやすいんじゃない?」


「…ま、
赤高が参加する分には俺は口出ししね〜よ。」







『考えときます。』


そう言ったのは、


恭介に気を遣ったから。


もちろん参加するよ。


こんなチャンスはない。


まさか赤高が呼ばれるとは思わなかったな…

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫