《MUMEI》

「そうですか」


「もしくはそっちを着てもいいよ、黒出しね」


「はい」


すると檜泉が雹里から離れた。


「ヒョーリちゃん、本好きだよね?」


「うん」


「ここにある本読んでみる?」


「うん」


雹里は興味津々に頷きながら言った。


「じゃあ俺とってくるね」

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