《MUMEI》 「折りたたみ持ってます?」 すぐにお団子に夢中になった子供達の横にいる母親に確認した。 「…いえ?」 あ、やっぱり 今日は降水確率0パーセントだし 見事な秋晴れだった。 「だったら必要ですよ」 私は店頭の一番目立つ位置にある傘を指差した。 「…でも」 あ、疑ってる。 一応言っておくけど、うちは至って良心的な店 必要無い物を無理には絶対売らない。 「もし、この先雨が降って無かったら、返品可能ですから」 その一言が決め手となり 「じゃあ、一本だけ…」 「ありがとうございます」 母親はやっとビニール傘を購入した。 前へ |次へ |
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