《MUMEI》
俺が全部受け止めてやるから【2】
優都は飛夏羽を持ち
上げ、窓に立たせた。
「…優都…力あるんだ
ね…びっくりしちゃっ
た…」
「当たり前でしょ。こ
れでも一応男なんだか
ら。女の子持ち上げる
力ぐらいあるよ。」
「そ、そうだよね…
わっ!?」
飛夏羽は窓から滑り
落ちそうになった。
「危ない!」
優都は咄嗟の所で飛
夏羽の手をつかみ、
ゆっくり下に下ろし
た。
「あ、ありがとう…」
「ううん。大丈夫?」
飛夏羽は顔を赤くし
ながら頷いた。
優都は優しく笑うと
自分も窓に飛び移り、
外へと飛び降りた。
「戻ろう。」
「そうだね…」
2人は急いで教室へ
と走って行った。
李麻達は教室に戻っ
てきていて、今か今か
と飛夏羽達の帰りを
待っていた。
「やっぱ…何かあった
んじゃねぇか?」
「分かんないけど
さぁ…」
「大丈夫だよ…優都と
飛夏羽だもん…きっ
と…」
その時、バン!とド
アを開ける音をたて、
飛夏羽と優都が同時に
教室に入ってきた。
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