《MUMEI》

「ようやく慣れてきたよ。君の性格にね」

「‥どーゆー‥」

「フ‥」

「笑うな」

「ぁぁ‥済まないね」

そう言いながらも‥

メガネはまだ笑ってる。

何がそんなにおかしいんだよ‥。

「それにしても──犬猿の仲と言われている僕達が、まさかこんな風にして帰る羽目になるとはね」

「オマエが無理矢理そうさせたんじゃねーかよ」

「──まぁ、そうとも言えるね」

「そうとしか言えねーよ」

何なんだよマジで‥。

自分から傘に入れといて‥

何白々しく言ってんだよ。

「ぁ〜‥」

イライラする‥。

「‥なぁ」

「?」

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