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《MUMEI》 「何でわざわざこんな事‥」 「只の気紛れだよ。今日は何故か、そういう気分になってね」 「‥気紛れって‥、オマエなぁ‥」 「そうそう──‥この前の飴、意外と美味しかったよ」 「ぇ？」 ぁぁ‥ あん時のアメか。 『‥ん』 『何だい』 『やるよ。食っとけ』 「ちゃんと食ったのな」 「正確には『舐めた』んだけどね」 「アタシは食う派なんだよ」 「──成程」 「笑うなっての」 「君が面白いせいなんだから、仕方無いよ」 「はぁ？ どーゆー‥」 言いかけて 止めた。 今こうやって２人で歩いてる時位── ケンカしなくてもいーかなって。 もう こんな事‥ 出来ないかも知れないから。 前へ |次へ |
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