《MUMEI》 「ところで──出来たのかい、千羽鶴は」 「‥ぇ」 隣りの席に着くなり メガネが訊いてきたけど‥ 「‥‥‥‥‥‥‥」 アタシは‥ 答えられない。 「その反応からすると、どうやら出来ていないようだね」 「っ‥、ぉ‥オマエはどーなんだよ」 「訊くまでも無いと思うけど」 「なッ‥」 まさか‥ マジで折ったのかよ 千羽‥。 茫然としてるアタシの横で‥ メガネはカバンを開けた。 「‥!」 そこから出て来たのは‥ 「マジかよ‥」 間違いなく千羽鶴だった。 「───────」 神かよ コイツ‥。 前へ |次へ |
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