《MUMEI》 三階にある第一書物室 図書館のように、棚びっしりに本が並んでいる。 窓があるが本が日焼けしないため、カーテンは全て閉じられ、檜泉はランプを片手に持っている。 ランプと言っても、火ではなく宝石が電気のような光を放っているようにも見える。 檜泉は雹里のために本を選んでいた。 『簡単な童話にしたらどうなんだい』 書物室には檜泉しかいないなのに、男の声が聞こえる。 「あんま簡単すぎてもねぇ、ヒョーリちゃん、頭いいから」 前へ |次へ |
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