《MUMEI》




紫吾は誰よりも早く目覚め、隣でまだ寝ている塁羅を見た。


塁羅の目は昨日泣いたせいか赤くなっていた。


お前は
どんな辛い過去を
持っているんだ
俺たちには
話せないほど
辛いことなのか


紫吾はスヤスヤ寝ている塁羅の頭優しく撫で、洗面所の方に行った。


すると塁羅も目を覚まし、洗面所の方に顔を洗いにいった。


綺嘉はまったく起きる気配はなく、酷い寝相で寝ていた。

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