《MUMEI》

塁羅はどこか脅えているような顔をし、元気がなかった。


そんな塁羅のことを気にしながらも、紫吾は先に顔を洗った。




顔を洗い終わると、紫吾はタオルで顔拭きながら塁羅を見た。


『どうしたんだ?』


「えっ?」


『元気がないみたいだぞ』


「そんなことないです。」


塁羅は無理に笑顔を作って言った。

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