《MUMEI》

「アタシはな、恩を仇で返す程恩知らずじゃねーんだ」

「なっ‥」

「だから、コイツら片しといてやるよ」

「君‥1人でか‥?」

「あん時だってな、オマエに引っ張られたりしなきゃ、あんなヤツら朝飯前だったんだ」

「霖‥」

「分かったらとっとと失せな。それ以上ケガしたくねーだろ」

「馬鹿を言うな‥、?」

「あいにく、こっちのケンカなら──負けたこたねーんだぜ」

「‥分かった」

メガネはフラつきながら

壁伝いに歩いてく。

それを見届けてから

アタシは3人を伸してやった。

「‥覚えとけ。アイツに手ぇ出したら‥こうなるってな」

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