《MUMEI》

「ふぅ…」


(…?)


ボールを置く二ノ宮。


「…阿久津さ?


試合見てんのと、


試合やんの、


どっちが楽しい?」


「え…?」


(…何急に?)


「…そりゃまぁ、
試合やってる方が楽しいよ。」


「だよな…。」


「…うん。」


「俺もそうなんだけどさ…」


(…?)


「何回か…


自分が出てない試合で興奮したことがあるんだよな。」


「…それは、
試合を見てってことだよね?」


「あぁ。」


「…それは、
誰にでもあることじゃない?」


「…ま〜な。」


(何が言いたいのか全くわかんない…)


「この地区のハンドのレベルが高いことは知ってるよな?」


「うん。」


「じゃあ、
何でこの地区のレベルが高いのか知ってるか?」


「…え?


や、


それはちょっと…」


「…これは、
中学の時のコーチが言ってたんだけどな…」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫