《MUMEI》 「な、何で落ちて来るんだ!!?」 俺はビックリして思わず手を伸ばして、 そのボールをキャッチしていた。 ボールは、 俺の手から逃れようと仕切りに羽をはためかせている。 なんか生き物みたいだな。 のんきにそう思っていると、 突然上から声が降って来た。 「すんませーん! そのボール、 俺達のでーす!!」 声のした方を見上げると、 二人の影が舞い降りてきた。 「すんませーん! 蹴る方向間違ってしまって〜。」 「ったく、コレで何回目だよ。」 「え〜? 俺そんなに失敗した??」 「当たり前だろ! じゃなきゃ一々文句言うか!!」 俺の目の前でさっそく言い争う二人。 そんな二人に、 俺はどうしても口を挟めなかった。 だって……。 二人は火花を散らして睨み合っていたから。 事が治まるまで、 暫く待つ事にした。 「俺は今回が初めてだ!」 だけど……いつ治まるんだろう。 前へ |次へ |
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