《MUMEI》

「珠季──大丈夫だった‥?」

「おうっ、あんなヤツらチョロイって」

「あんまり‥怪我しないでね‥?」

「ぁぁ。それに──掠り傷位、どって事ねーしさ」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「どーした?」

「‥ぁ、ううん、何でも‥」

「よしっ、弁当食いに行くか」

‥分かってる。

千代がアタシを心配してるって事。

でもアタシは──

ケンカを止める事は出来ない。

アタシがケンカを止めちまったら‥

アタシは自分じゃなくなっちまうような気がして‥。

いつからなんだろう。

こんな風に‥

思うようになっちまったのは‥。

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