《MUMEI》

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菖蒲の間に、札を張る音が響く…。



〆華の初巡が済んだ後…



兼松は手札の「桜に幕」を「桜の字札」に張り、山札からの返しの一枚を場に叩きつけた!



それは「松に鶴」だった…。



「鶴」は、場の「松の字札」に合わせられ、兼松の取札に加わった。



『花見、赤タン、三光リーチだ…』



兼松は低く澱んだ声で宣言し、出だしの勢いの差を〆華に見せつけた。



兼松の手札には、まだ「梅の字札」と「桐に鳳凰」が握られており、展開次第では大量得点のチャンスである。

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