《MUMEI》
軽率な行動は辞めましょう
俺が一つのプリンを食べている間に竜崎は三つは食べていた。その早さに俺のスプーンは止まっていた。それでふと気付いた。
「今更だけど、お前その制服どうしたの?」
竜崎は女っぽいが、正真正銘の男だ。女の制服など持っているはずがない。
「あぁコレ?演劇部に借りた。先輩の置き土産だって。」
「置き忘れの間違いだろ」「ハハッ。かもね。」

竜崎はまだプリンに夢中だ。よっぽど好きなんだな。
「コレおいしぃ。」

コイツよく見るとちょっと吊り目なんだ。目デカいくせに。

「沢村君も甘いもの食べれたら良かったのにねぇ。」
肌の色白いなぁ。そのせいかな?唇スゲー紅く見える
「ん〜このカボチャプリンもウマ〜!!沢村君も食べてみなよ!……沢村君?」
髪、柔らかそう…

「沢…村君?」
「え?」
「どうしたの?」
「うわっ!ごめん!!」
気付いたら俺は竜崎の髪を撫でていた。

な、何やってんだよ俺は!恥ずかしすぎる…とにかく言い訳しなきゃ!!

「か…髪にゴミ付いてたからっ!」

うわぁ…動揺丸出しじゃん
「そ?ありがと。あ、おれ…じゃないや、私もう一回行ってくるね。」
竜崎は少し笑って、またケーキ(多分またプリン)を取りに行った。

さっきの反応、完璧嘘だってバレてね?

気付くとまた身体が熱くなっていた。

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