《MUMEI》

「──ッてぇ!!」

「当たり前だろう、脱臼していたんだから」

「ててッ‥オマエなぁ‥っ」

「霖堂さん、暫くは──あまり動かさないでおいてね」

「ぁ‥、ハイ‥」

しっかし‥

いってぇなぁ‥。

「2人共何だか凄い怪我だけど‥何かあった?」

「‥ぇ」

答えられる訳ねぇ‥。

「ぁ‥、えっ‥と‥」

「階段から落ちました」

「んなぁッ!?」

何だってそんな下手な嘘‥。

「‥そうだよな? 霖堂」

「ぇ、ぁ‥、ぁぁ」

恐ぇ‥

コイツ恐ぇ‥っ。

「じゃあ取りあえず──2人共安静にしててね」

「ハイ、ゎ‥分かりました」

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