《MUMEI》

「もう肩も戻してもらったし、アタシは‥大してそんなにケガしてねーし」

「もう少しいればいい」

「ぇ‥?」

「ま、どちらにするにしろ──君の自由ではあるけどね」

「‥分かったよいてやる≠諱v

「頼んだ覚えは無いけど」

「うるせーな‥いちいち‥」

溜め息混じりに

ソファに座り直して‥

横目でメガネを見た。

バンソコやら

包帯やら‥

湿布やら。

頭とか‥

顔とか‥

腕とか‥

色んなとこケガして‥。

それでもコイツは‥

最後まで逃げなかった。

最後まで──‥。

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