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《MUMEI》 「ぇ、綾瀬君が‥？」 「ぁぁ」 帰りながら 屋上での事を話したら── 千代は かなりビックリしたみたいだった。 「凄いね──」 「でもさぁ、何つーか‥意外だったな‥」 「救世主って感じだよね」 「ぇ？」 「珠季の為に、体張って──」 「‥別に、だからどうって訳じゃないと思うけどさ」 「まだ迷ってる？」 「──ぇ」 「綾瀬君か宮上君か──」 「いや」 アタシは── もう迷ってない。 アタシは── 「霖堂」 「？」 「忘れ物だ」 「！？」 あっぶね‥ 投げてくんなよな‥。 「──あんがとなっ」 アタシはやっぱり アイツが── メガネが好きだ。 前へ |次へ |
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