《MUMEI》

でも、悠斗への気持ちは変わらなかった。

それだけは変えたくないと思っていた。

変わらないと思っていた。

中学校1年生の時にやられたのを最後に、悠斗はやらなくなった。

小5から中1までの3年間にやられた回数は、100回は普通に越えていた。

だから、正直ホッとしている。

今悠斗は、高校を卒業し、別の所に住んでいる。

毎日悠斗の顔を見て、ビクビクしていた日々からやっと解放された。

少し幸せを感じていた。

でも、その幸せさえも、憎しみに変えてしまうほどだった。

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