《MUMEI》

「とにかく、入るなら入って──入らないなら退いてくれ。戸の前で立ち往生されていたら‥邪魔で仕方無い」

「入るよっ。入るに決まってんだろッ」

思いっきり勢い付けて戸を開けたら‥

みんなが一斉にアタシを見た。

「‥‥‥‥‥‥‥」

取りあえず無視する。

いちいち気にしてらんないし。

「珠季、お帰り。綾瀬君も」

千代だけは

いつもと同じに接してくれた。

「よっ‥こら」

アタシが座ると同時に

メガネも隣りの席に座った。

「どうかしたかい」

「‥べ、別に」

ヤバい‥

心臓ヤバい‥。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫