《MUMEI》

朔弥の部屋を出た怜は、壁にもたれて涙を拭いた。


──優しくしたり、酷い事したり…あの人一体何者なの?


「あら?怜さんじゃない?」


振り向くと、奥様がいた。


「なんでもありません(汗)」


近寄ってくる奥様に焦りくる怜を奥様は気にかけてくる。


「朔弥が貴女に何かしたのかしら?」


その言葉にドキッとした。


「いえ…お気になさらないで下さい!朔弥お坊ちゃまは関係ありませんから」


また愛想笑い…


奥様に笑いかけると怜は階段を静かに降りていった。

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