《MUMEI》

「んなこた‥分かってんだろ」

「ぁぁ。君の馬鹿は筋金入りだ」

そう言われて──

思わずアタシは笑ってた。

「‥オマエも‥かなりバカだと思うけどな」

「──そのようだね」

メガネはそう言って

ゆっくりとアタシを放した。

「───────」

「‥つーかオマエ‥こんな事していーのかよ」

そう言いながら胡座をかいたアタシを‥

メガネはキョトンとして見下ろした。

「‥何故そんな事を言うんだ‥?」

「‥付き合ってんだろ、神崎と」

「ぇ」

「‥何だよ」

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