《MUMEI》

「何を勘違いしている‥?」

「喋ってたじゃねーかよ、神崎と2人で」

アタシがふてくされてると‥

メガネは苦笑しながら溜め息をついた。

「あれは‥只話していただけだ」

「‥ぇ」

「それであの時あんなに不機嫌だったのか‥」

「‥ぅ‥うっせぇ」

「そう言うなら、君こそどうなんだ‥?」

「‥な」

「宮上と会って‥こそこそと──」

「ちげーよッ。相談乗ってもらってただけだっつの」

そう言ったら‥

フッと笑って

メガネは空を見上げた。

「馬鹿さ加減は──引き分けだな」

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