《MUMEI》
彼女と彼氏
「‥で」

「ぇ?」

「どーなんだよ、返事」

「君がそう言うのなら、承諾してやるよ」

「ンだよその言い方‥」

「僕も、君を好きだから。君に負けない位にね」

「‥‥‥‥‥‥‥」

照れるっつの‥。

「‥なぁ‥」

「何だい‥?」

「外せよ」

「何をだ‥?」

「メガネ」

「‥ぇ‥」

メガネはポカンとして

アタシの方を向いた。
「何を言ってる‥?」

「外せっつったんだよ、そのメガネ」「

何故外す必要がある‥?」

「それ外したら‥名前で呼んでやる」

「な‥」

「何だよ、文句あるか?」

わざと

イヤミったらしく言ってみた。

そしたらメガネは

フッと笑った。

「文句は無いよ。但し──」

「ぁ‥?」

「金輪際二度とメガネ≠ヘ禁句だ」

「ぁぁ」

「それから──」

「‥まだあんのかよ」

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