《MUMEI》

私は由季に話しかけた。


「ねぇ、木村由季・・・ちゃんだよね」


「うん」


由季は下を向いたまま、答えた。





――一人でいるぐらいだから、当たり前か。





「私は成瀬夢羽。よろしくね」


「・・・・・・。」


由季は何も言わなかった。


何も言わないこと・・・私の嫌いなことの一つだった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫