《MUMEI》
迎えに来たよ
バシャッバシャッ…
波しぶきを上げて、兄弟が〜泳いだり、潜ったりして遊んでいる。


オレは、道路に腰かけて、ボーッと眺めている。


『センセー!遊ぼっ!』

『うん、先生もおいでよ、泳ごう!』


ははっ、子供は元気だな(笑)


『よーし、泳ぐか!』

Tシャツを脱いだら……

チャリチヤリーーン……

チェーンが外れて、2つの指輪が落ちて、アスファルトを転がる。


コロコロ……コツン!

あっ、誰かの靴に…

珍しいな、島民は靴なんて、滅多に履かないのに…。


『すみません〜』
指輪を拾って…顔を上げた。


『……!!おま…』


『やっと…見つけた!』


目の前には、大人びたスーツ姿の…右京。


『ふっ…真っ黒だな?真人…。』


懐かしい声に、心が震える…。

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