《MUMEI》 「それ・・・」 私は思わず、言ってしまった。 由季は直ぐに隠した。 そして、教室に戻ろうとしていた。 でも、私はそれを止めた。 「それ、リストカットだよね。由季、手首切ってるの?」 「・・・由季?」 「あっ、ごめん。つい・・・」 「いいよ、別に。好きなように呼べば?」 「ありがとう。・・・で、いつからやってるの?」 「そんなのあんたに関係ないでしょ。みんなに言いたければ言えば?」 由季は、私の目を見て、はっきり言った。 あの時の目だった。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |