《MUMEI》

赤高が外で試合の準備をしている頃、


同じく第二試合を控える海南クラブは、


既に準備を終わらせ、


Aコート第一試合を見ていた。







「ふ〜ん…」


「強いな。」


第一試合には早くも秀皇大学が出ていた。


「今何対何?」


「えっと…
11対3ですね。」


「ボコボコじゃん。」


「キーパーが上手いな。」


「…クロ?」


「…うん。」


「…?」


ヤマトとクロの意味深な会話に、


訳のわからない不和。


「泉さんだ。」


「…誰?」


「自分たちの1個上の先輩です。


めっちゃ上手いすよ。


秀皇行ってるのは知らなかったですけどね。」


「そ〜なんだ。」


「…あぁ。」


「恭介は知ってるだろ?」


「うん。


思い出した。


あの人とクロにやられたんだよな…」


「泉さんが相手か…」

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