《MUMEI》
斉藤君
「おい!お前らさぁ。
もしかして唯と葵か?」
「そうだけど・・・・・・・
やっぱり斉藤君って小学校の時転校して行ったあの斉藤君?」
「おう!やっぱり覚えてたか!?」
「「もちろん!」」
「久しぶりだなぁ。昔はよく四人で遊んでたしなぁ。
ところで茜は?
頭いいから受験でもして別の学校に行ったのか?」
「え?
あぁ、別の学校に行ったのはあっているけど受験はしてないと思うよ?
茜は親の都合で外国に行っちゃったの。」
「そうなのか?
でもやけに軽いな。
別れたのはいつだったんだ?」
「え〜と、今は中一の二学期の始めだから、ちょうど六ヶ月前かな?」
「そんな近いのに何でそんなあっさりしてるんだ?」
「だって私達チャットと電話と手紙を週一でしてるもの。
ねぇ葵君。」
「あぁ。」
「そういえば葵って昔は茜が好きだったけど今はどうなんだよ?
ん?何赤くなってんだ?葵。」
「あのね、今葵君と茜遠距離だけど付き合ってるのよ?」
「へ〜。つまり恋が実ったのか。
よかったなぁ葵。
ところでお前はどうなんだよ?唯。」
「?どうって?」
「だ〜か〜ら〜、お前は彼氏とか居るのかよ?」
「いないよ?」
「ふ〜ん。そっか。」
「?なんでそんなほっとした顔をしてるんだ?」
「え?いや別に・・・・・・・・・」
「ふ〜ん。」

キーンコーンカーンコーン

「あ!予鈴だ。座らなきゃ。」
「別にいいよ。このままフケて昔話に花咲かせようぜ。」
「え?いやそれはマズいっしょ。」
「そうだよ、ちゃんと授業に出ないと勉強遅れるぞ?」
「ちぇっ!二人ともいい子なんだもんなぁ〜。」
「ほら!座るよ!」
「はいはい。」

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