《MUMEI》
なづきは鞄の中をひっくり返した。
「ない、ない、ない!私のスケッチブック!」
視線はルナの手元にあるスケッチブックだ。
なづきはうろ覚えの数日前の記憶を引っ張り出す。
「腹減ってて曖昧だったけど、なんとなくは気付いてたんだよ、
無許可に作品に触れるし
ビンタの借りも返すつもりだったのに倍で戻ってくるし本当、最悪な奴。」
ルナがパラパラとスケッチブックをめくる。
「返せよ」
「口悪い。 下さい だろう?こういう場合、、こっちのルールに従うのが定説じゃない?」
「……じゃない。」
なづきは否定した。
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