《MUMEI》

「……寝た」

光は甘えたい年頃なのだろう。
それでも自分からは意思表示出来無いのが光だ、別に人なんて幾つになっても子供なんだから遠慮しなくていいのに。
互いに甘えて寄り掛かっていけばいい、教える課題はまだまだある。
今はとりあえず俺の腕の中ですやすやと寝息をたてている、カワイイ子供だ。


「なにしていたの?」


「あ……起きてましたか。お母さん。」

光、一人寝床で五月蝿かったからな。


「……光のことあまり乱暴しないで。叔父に性的虐待をされていたから……私は言う資格無いけれど。」


「……親が子供の心配することは当たり前ですよ。
それにさっきは光の脇を擽っていたんです…………光のこと一生懸けて大事にします。」


「……私より、その子に言った方が喜ぶわ。」



「……光とまた来ます。」


「勝手にしなさい。」

光の強がりなとこは母譲りだ。
本当、よく似ている。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫