《MUMEI》

「ンだとォ!?」

ムカつくヤツ‥っ。

悪ぃなガキっぽくて‥。

「つーか、どこ連れてくんだよ今度は」

「秘密だ」

「はっ? 何でだよ」
「いいから‥僕に付いて来い」

「何でオマエに命令されなきゃ‥」

「君はいつもしてるだろう?」

「‥‥‥‥‥‥‥」

命令じゃないって言っただろーが‥。

「オマエまだ根に持ってんのかよ‥」

「そういう訳じゃ無いさ。只、たまには僕が君の立場になってもいいんじゃ無いかと思ってね」

静瑠は

楽しげにそう言った。

それから‥

「──さて、着いたよ」

ある店の前で立ち止まった。

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