《MUMEI》 真夜中 優しい 風が 頬を 撫でる ぬめる 体 重たい ヘドロ 真っ黒な 塊 娘は 喉の 奥に 詰まった 泥を 吐き 目覚めた バケモノの 屍に 飲まれたとき 飲み込んだ のだ それと 同時に 毒も 吐き出した 彼女は 生きていたのだ ただ 愛するものも 亡くした 彼女には 生は 虚しい 愛する者の 屍に 横たえて 自分の 鼓動に 耳を 傾けていた バケモノの 屍は 乾き 岩のように 硬質に なる その 塊から 一部だけ 亀裂が 入っていた 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |