《MUMEI》

 





『キャアアアアアア……』

天を 裂くような 金切り声で 彼女は 目を 覚ます


彼女の 付近に 小石のような 蠕く 物体が ある


砕けた バケモノの 体は 殻のように 薄く なっていて 代わりに 新しい 命が 生まれていた


彼女は その 小さな 
“バケモノ” を 愛おしそうに 抱えて 深い 森の 奥へと 消えて 行った……


バケモノの森 には それきり 誰も 近付かない しかし、 満月の 夜には バケモノか 娘か 区別の つかない 笑い声が 響き渡る という……




     ――おわり――

前へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫