《MUMEI》

静瑠に引っ張られるがまま‥

雑貨やらアクセサリーやらの周りを

早足で歩き回る。

「おい、ちったぁゆっくり歩けよ」

「僕はこれでいつもの速さだけど」

「‥‥‥‥‥‥‥」

つまり‥

アタシが遅いって言いたいのか‥?

「‥ぁ」

静瑠がいきなり止まったから‥

「!!っ」

アタシはソイツの背中にぶつかった。

「いっって‥。何だよ‥いきなり止まんじゃねーよ‥」

「───────」

「おい聞いてんのかよ静‥、何だそれ」

「知らないのか?」

「知る訳ねーだろ」

「ハッキリ言うな‥」

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