|
《MUMEI》 心の傷「優人さん‥‥」 翌朝、優人が朝食を作っているところに、沙奈が起きてきた。 弟達はまだ起きていない。 「ん?おはよう。」 「‥おはようございます‥‥。」 「‥‥。」 「‥‥。」 しばらく沈黙が続いた。 「‥‥」 「‥‥」 「あの‥‥優人さん‥ありがとうございました‥。」 沈黙の中、口を開いたのは、沙奈の方だった。 「え‥」 「私、もう‥帰ります‥‥。」 沙奈の荷物はもう、片付いているようだった。 「‥そっか‥‥じゃあ、送ってくよ」 優人はそう言って台所の電気を消した。 「でも‥いいですよ‥‥すぐ‥そこですから‥。」 沙奈は優人の背中に向かって言った。 「ううん。送ってくよ」 優人は沙奈を玄関まで連れていった。 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |