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《MUMEI》 「ぇ？」 何で礼なんか言うんだ‥？ 「やはり、君を好きになって正解だったな」 「静瑠‥？」 「優等生、天才──そんな事を言われ続けて、除け者扱いされて‥‥、僕は自分を見失っていたのかも知れない」 「見失ってた‥？」 「誰も寄せ付けなければ、嫌な思いもしなくて済む──‥そう思って、殻を被っていたのかも知れない」 「‥オマエ──‥」 「君に出会ったのは──何かの縁があったからなのかも知れないね」 「縁‥？」 「あくまで僕の予想、ではあるけど」 「───────」 縁か‥。 前へ |次へ |
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