《MUMEI》

「ねえママ、」



私はママに向き直った。



「お弁当の作り方、教えて??」



―…自分で作れるようになりたい。



「え、でもあなた近頃軽々と作ってたじゃない。
今更―…」


「ううん、あれはまぐれだったっていうか、
私の力じゃないから―…
とにかく、お料理ができるようになりたいんだ!!」



お願いします、と頭を下げると、ママは笑った。



「…分かったわ。
なんだか、かなめ変わったわね。
―…最近様子がおかしいとは思ってたけど、
すごくいい方に変わったわ。
…ずっとかなめに会ってなかったみたいな、変な感じがする」



少しドキッとした。


ママには、やっぱり分かるのかな??



「お料理教える代わりに、椎名くんとの進展も教えてね☆」



ママは、そう言って笑った。

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