《MUMEI》
よくある現象なんだけど
俺は夕飯を済ませると、今日の復習をするため二階にある自分の部屋に戻った。一応成績優秀な生徒だからな、俺は。
本棚から市販の数学の問題集を取り出して勉強机に向かう。机の上にはデスクライト以外何もない。それ故いつもなら勉強に集中できるのだが…
―――『沢村君。』―――上目使いで俺を見上げる竜崎の顔が頭から離れない。
『アイツ…可愛いってか、たまに色っぽい顔すんだよなぁ。唇とか特に…』

その時だ。

ズクンっ…。

『く…っ。嘘、マジ!?』
あろう事か俺の下半身が反応してしまった。

『男相手に勃つなんて…最近抜いてなかったしなぁ』
俺も健全な男子。ヤリたい盛りの高校生だ。
ひとまず勉強は後回しにしてティッシュ片手にベッドに腰掛けた。

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