《MUMEI》

「〜〜〜〜〜〜‥」

「何をしてるんだ‥?」

「ぅわッ‥」

慌てて

毛糸玉と編み棒を背中に隠した。

「ぃ‥いきなり何だよオマエ‥」

「君が独りで図書室にいるなんて、珍しいと思って」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「邪魔なら戻るよ」

「‥ぃゃ、邪魔じゃないけど‥」

でも‥

コイツが隣りにいたら

マフラー編めないし‥。

つっても‥

追い返す訳にもいかないし‥。

「‥座れよ」

結局マフラー編むのは‥

放課後にする事にした。

取りあえず

3分の1は編めたし──‥

このまま順調にいけば

何とかなると思うし。

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