《MUMEI》

「はぁ‥、危ね‥」

取りあえず‥

空き教室に逃げて来た。

ここならアイツは来ないはずだし。

「さて‥、っと──」

続きやらねーとだな。

「──ぁ、珠季ここにいたんだ」

「!? 千代か‥ビクったぁ‥」

「ごめんね、通りかかったら珠季がいるのが見えたから──」

「委員会の仕事、終わったんだな」

「うん。仕事っていっても──ほとんど座ってるだけなんだけどね」

苦笑しながら言って

千代はアタシの前の席に座った。

「わぁ、凄い珠季──上手に編めてる」

「──ぇ、ほんとか‥?」

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