《MUMEI》

電車に揺られて──

隣り町に向かう。

だから

遊園地に行くには‥

1時間位かかる。

「ふぁ‥」

‥眠‥。

「──おい、乗り過ごしても知らないぞ」

「乗り過ごさねーよ‥」

ちょっと寝るだけ‥。

「‥よく座ったまま眠れるな‥君──」

「───────」

「珠季?」

「‥うるせ‥」

「仕方無いな──‥」

「───────」

アタシは

いつの間にか静瑠の肩に頭を乗せて──

そのまま寝ちまってた。

目が覚めたのは‥

「──おい、降りるぞ珠季」

静瑠に揺さぶられた時だった。

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