《MUMEI》
手編みのマフラー
夜までの時間潰しに──

アタシは

静瑠を連れ回してた。

「──────‥」

「もうアトラクションはほぼ全部回ったね」

「オマエ、案外平気なんだな‥」

「疲れたなら、休憩しても構わないよ」

「ぃゃ、別に大丈夫だけど──‥」

「けど?」

「〜〜〜〜〜〜‥」

早く夜になんないかな‥。

「もう夕方か──」

「まだ夕方じゃん」

「‥まだ‥?」

「ぁ、ぃゃ‥だから──‥」

「聞かなかった事にするよ」

「そりゃ‥どーも」

何か──

コイツにはもう気付かれてるみたいだな‥。

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