《MUMEI》

「───────」

「もうそろそろじゃないか?」

「‥まだ」

「もうすぐ真上だぞ」

「〜〜〜〜〜〜‥」

アタシは

リュックを開けて──

「‥これ」

リボンを結んだ袋を差し出した。

「くれるのか?」

「やるに決まってんじゃん」

「──有り難う」

静瑠は袋を受け取って

リボンを解いた。

「──マフラー‥?」

「ぁぁ、一応‥」

「珍しい色合いだね」

「オマエの好きな色、だろ?」

「この為だったのか、僕に好きな色を尋ねたのは──」

「あんまし上手く編めなかったけどな」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫